学校のクラスに問題行動を起こす子がいる。
どうするか。
教育本部の友は言う
「”困った子”ではなく、”困っている子”と見るんです」
最初から大人を困らせたいと思う子はいない。
勉強についていけなかったり集団生活が苦手だったりして、
心ならずも問題行動に及んでしまう。
つまり、
”困っている”のだ。
視点を転換して寄り添い適切な手立てを講じれば、
子供は安心し大きく伸びていくという。
そのむかし釈迦の教団にいた
「須梨槃特(しゅりはんどく)」も仲間から見れば”困った人”。
自分の名前すら忘れるほど物覚えが悪かった。
複雑な修行についていけず兄弟子によって教団から追い出されてしまう。
だが釈迦は違った。
涙ぐむ彼の手を優しく取り励ました。
「一緒に頑張ろう」
そして短い言葉でゆっくり教えを説いた。
師の心を知り教えを愚直に実践することにおいて、
須梨槃特は誰にも負けなかった。
やがて見事に悟りを開いた。
100人いれば100の個性がある。
釈迦はその「違い」を尊重した。
全ての人に法を弘めるために施策と工夫を重ねたのである。
釈迦は法で慈悲(じひ)と智慧(ちえ)は一体であると説く。
どうすれば困っている人悩んでいる人に勇気と自信を送れるか。
心を砕き想い抜く限り智慧は必ず湧いてくる。
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