【ツール・ド・フランス2019】第1ステージ

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サイクルロードレース

今年のグランデパールはベルギー首都ブリュッセル。

ベルギー人レジェンド、エディ・メルクスがツールドフランスで初勝利してから50周年という記念大会だ。

 

ブリュッセルをスタートし、逃げに出たのは4人。

その中にはベルギー人クラシックライダー、グレッグ・ヴァンアーヴェルマートがいた。

ツール・デ・フランドルの石畳の激坂カペルミュールを先頭で駆け上がると、大会最初のマイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュを確定させた。

「コース発表があった時点で狙っていた」と語る。

さすがパンチャー。

こういった激坂は強い。

 

そして衝撃的だったのは、ドーフィネ総合覇者ヤコブ・フグルサングの落車。

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更にフィニッシュ手前1.5kmでも集団落車が発生。

この日の優勝候補の本命に上げられていたディラン・フルーネウェーヘンや、ディフェンディング・チャンピオンのゲラント・トーマスも巻き込まれた。

幸いにも3人に大きな負傷はなかった。

フグルサングは顔面から流血しながらも、アシストたちの献身で無事に集団復帰を果たし、トーマスらはフィニッシュ地点手前3kmの救済処置によりタイムの損失はなかった。

集団落車による分断を免れた選手たちはゴールスプリントへと突っ走る。

並み居るエースたちを退け、なによりサガンをライン上ギリギリで交わしたのは、フルーネウェーフェンの「発射台役」だった。

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今季すでにエーススプリンターに10勝をもたらしてきたテウニッセンは、エーススプリンターの落車を察知すると、瞬時に自らが戦闘モードに入った。

「地形は僕向きだったし、まだ体力も十分に残っていた」と、2013年U23シクロクロス世界チャンピオンは急速にラインへと駆け上がると、思いっきりハンドルを投げた。

初のグランツール・ステージ勝利には、まさかのマイヨ・ジョーヌがついてきた。

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祖国オランダにとっては……30年ぶりのマイヨ・ジョーヌ。

いきなり第1ステージから感動のポディウムとなった。

 

しかし、フグルサングは大丈夫だろうか。

何年か前にも落車で手首を骨折してリタイアがあった。

今年はドーフィネも勝ったし特に調子が良い。

もう34歳だし、もしかしたら今年が最後の総合優勝の可能性かもしれない。

チームも調子良いし、なんか応援してしまう。